Cloudflareの地図第01章 ・ 読むのにかかる時間 約6分

Cloudflareは​何を​してくれるのか

世界中に置かれた「近所の営業所」

Cloudflareを​一言で​言うと、インターネットの​「受付」を​代わりに​やってくれる​会社です。
この​一行が​しっくり​来れば、​この​章は​終わったも​同然です。

この章でわかること

  • Cloudflareが、あなたとお客さんの「間」に立つ会社だということ
  • そこで何をしてくれるのか(速くする・守る・動かす)
  • なぜ個人が無料で使えるのか
この章の内容(6節)
  1. まず、たとえ話から
  2. 1つめの仕事:速くする
  3. 2つめの仕事:守る
  4. 3つめの仕事:動かす
  5. なぜ、個人が無料で使えるのか
  6. この章のまとめ

まず、​たとえ話から

あなたが​北海道で​お菓子屋さんを​やっているとします。
全国から​注文が​入るようになりました。
うれしい​話ですが、​沖縄の​お客さんに​届くまで​3日かかります。
しかも、​お店の​住所が​公開されているので、​いたずら電話も​直接かかってきます。

そこで、​全国に​営業所を​持つ運送会社と​契約しました。
人気商品は​あらかじめ各地の​営業所に​置いておいて​もらう。
注文の​電話も、​まず運送会社の​受付が​取ってくれる。
いたずら​電話は​受付の​時点で​止まる。
あなたの​手元に​来るのは、​本当に​必要な​用件だけです。

Cloudflareが​やっているのは、​これの​インターネット版です。

  1. 1見る​人​(世界中)あなたの​ページを​見に​来る
    • 東京の人
    • ロンドンの人
    • いたずら
  2. 2Cloudflare間に​立って​3つの​仕事を​する
    • 速く​する​:近くに​コピーを​置く
    • 守る​:怪しい​通信を​止める
    • 動かす​:ここで​処理まで​やる
  3. 3あなたの中身ページ・画像
あなたの​ページを​見に​来た​通信は、​あなたの​ところへ​直接は​来ません。​まずCloudflareに​届きます。

1つめの​仕事:速く​する

Webサイトの​中身は、​どこか​1か所の​コンピューターに​置いてあります。
日本に​しか​置いていなければ、​ブラジルの​人が​見る​ときは​地球の​裏側まで​取りに​行く​ことになります。
物理的に​距離が​あるぶん、​待ち時間が​生まれます。

Cloudflareは​世界中に​コンピューターを​置いていて、​公式サイトに​よると348都市に​展開しています。
そして​「世界の​インターネット利用​人口の​95%が、​Cloudflareの​データセンターから​50ミリ秒以内の​距離に​いる」と​説明しています。
50ミリ秒は​0.05秒です。

あなたの​ページの​中身を​ここに​コピーしておけば、​ブラジルの​人には​ブラジル近くの​コンピューターから​返せます。
これが​速くなる​理由です。

データセンター

コンピューターを​大量に​並べて​動かしている​建物です。
「クラウド」と​呼ばれている​ものの​正体は、​だいたい​これです。
雲の​上ではなく、​地上の​どこかの​建物の​中に、​あなたのファイルは​実際に​置かれています。

2つめの​仕事:守る

インターネットに​何かを​公開すると、​悪意の​ある​通信は​必ず来ます。
個人の​小さな​サイトでも​来ます。
狙って​来ると​いう​より、​機械が​自動で​世界中を​総当たりしているからです。

Cloudflareが​間に​立っていると、​その​通信は​まずCloudflareに​届きます。
あきらかに​おかしい​ものは、​そこで​止まります。
あなたの​中身までは​届きません。
しかも、​この​守りの機能の​基本部​分は​無料プランにも​付いています。

ここは、​初心者ほど​恩恵が​大きい​部分です。
自分でを​借りて​公開すると、​この​守りは​自分で​用意しなければなりません。

3つめの​仕事:動かす

ここが、​Cloudflareが​単なる​配送業者と​違う​ところです。

受付に​届いた​通信に​対して、受付の​場所で​プログラムを​動かして、​その場で​答えを​作って​返せます。
これが(ワーカーズ)と​呼ばれている​もので、​この​教科書の​主役の​1つです。

お菓子屋さんの​たとえで​言うと、​各地の​営業所に​「かんたんな​加工が​できる​作業台」が​置いてある​状態です。
本店まで​運ばなくても、​近くの​営業所で​包装して​渡せます。
速いですよね。

そして、​しまっておく​場所も​用意されています。
画像や​PDFを​置く​倉庫が(アールツー)です。
第9章から、​この​倉庫を​実際に​自分で​作ります。

なぜ、​個人が​無料で​使えるのか

Cloudflareには​無料プランが​あります。
しかも​「機能を​ほとんど​削った​体験版」ではなく、​実際に​使える​ものです。
数字で​見てみます。

  • プログラムを​動かす​(Workers)…​ 1日10万リクエストまで​無料
  • ファイルを​置く​(R2)…​ 10GBまで​無料。
    しかもダウンロードされる​ときの​通信料が​かからない

個人が​作る​ものなら、​まず​使い​切りません。
特に​2つめは​効いてきます。
他社の​ファイル置き場は​「見られた​回数だけ通信料が​かかる」形が​主流で、​うっかり​バズると​請求が​跳ねます。
R2には​その​心配が​ありません。

もちろん、​Cloudflareは​慈善事業では​ありません。
大企業向けの​有料契約で​稼いでいて、​無料プランは​入り口と​して​開放されています。
僕たちは​その​入り口を、​遠慮なく​使わせて​もらう​立場です。

リクエスト

「この​ページを​見せてください」と​いう​1回の​お願いの​ことです。
ページを​1枚開くと、​ページ本体・画像・文字の​飾り付けなどで、​リクエストは​複数回発生します。
1日10万回は、​個人の​サイトには​かなり​余裕の​ある​数字です。

この章のまとめ

Cloudflareは、​あなたと​世界中の​見る​人の​間に​立ちます。
そこで、​速くして、​守って、​さらに​その場で​プログラムまで​動かします。
そして​個人が​始める​ぶんには、​お金が​かかりません。

次の​章では、​「そも​そも​Webサイトが​表示される​とき、​裏で​何が​起きているのか」を​見ます。
ここを​1回だけ​通っておくと、​この​先に​出てくる​言葉が​全部​つながります。

章末チェックリスト